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Netflix「今、私たちの学校は…」最新レビュー

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Netflix「今、私たちの学校は…」は最先端ゾンビ映画だ!

 

1.今までのゾンビ映画との比較

Netflixで1月28日から配信が始まった、韓国ドラマ「今、私たちの学校は…」は、公開日初日にいきなりNetflixのTV show部門で全世界1位になった。

題材は学園×ゾンビ。

高校に突如発生したゾンビウイルスが次々と蔓延し、校舎内はゾンビで溢れ地獄と化す。そのウイルスは町へも広がり、生徒たちは警察も救助隊も来ない中、学校という孤立した空間で迫り来るゾンビたちと戦う。

 

ゾンビものといえばバイオハザード、ウォーキングデッドという洋物がぱっと頭に浮かぶ。しかし、2016年に公開した韓国映画「新感染」はハリウッドに匹敵するクオリティであった。ゾンビたちの動きから特殊メイク、CGのリアルさグロさは目を背けたくなるほど。この作品は全世界で大ヒットし、2020年には続編も公開され、コロナ禍ながら韓国•世界ともにまたもやヒットした。今作の本編の中でも新感染というワードが何度か出てくる。

 

韓国の映画やドラマの勢いはすごい。

とくにNetflixのランキングを見ていると、並ぶのは韓国とアニメばかり。最早2強となっている。

私はいわゆる洋物のゾンビ映画が好きでこれまで、ゾンビのパニックムービーを好んでたくさん見てきた。

ゾンビと立ち向かうのはたいていが大人たちで、特殊な任務を受けてきたスペシャリストや、無敵の力を秘めた者、そしてピストルや爆弾など武器も多様に使えるパターンが多い。しかしパニックムービーの見所は、ブラッドピットやミラジョヴォヴィッチという、頼れるスーパーヒーローが現れなかった場合の庶民の頑張りだったりもする。

ありえないシチュエーションかもしれないが、ゾンビのような未知の危険に晒された時、自分ならどうするか。どう戦いどこへ行けばいいのか。今作の舞台は、どこにでもある高校。そして高校生たちが突然現れた映画でしか見たことのないゾンビたちと武器もない中、知恵と勇気だけで戦わなければいけない。そんな彼らに自分を重ねて見るのも面白いかもしれない。劇中のセリフで、悲惨な状況を見た生徒が友達に「新感染だ!」と言うと、信じていない友達は「あれは映画だろ。なんで学校で起きるんだよ」という一コマがある。とてもリアルなセリフだと思った。

ウェブ漫画原作の今作は、生きるか死ぬかの緊迫した状況ながら会話がクスッと笑えたりと緩急のバランスがいい。

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 2.韓国の社会現象の反映

ゾンビウイルスを開発した、科学者の悲しい生い立ちも見所である。昨今、韓国ではいじめMe tooというものが相次いでいる。アイドルやスポーツ選手に過去いじめや暴力を受けていたという内容ではあるが、学園を舞台にした以上「いじめ」という題材は切っても切れない縁だろう。日本でもいじめで自殺をしたというニュースは当たり前のように耳にする。科学者の息子もいじめを受けており、その息子に立ち向かう力を与えようと、この危険なウイルスを投与してしまったところから悲劇は始まる。私利私欲の為に生み出されることの多い「ゾンビウイルス」の中で、純粋に息子を助けたかったという切り口も新しいと思った。映画内で社会問題を取り上げることはよくあるが、弱者を作り上げ虐げ続けた結果、弱者が牙を剥き今作はゾンビを生み出した。

生徒たちの友情や恋愛、ゾンビウイルスを生み出した悲しい人間社会の背景、疑念や希望の中で生徒たちが誰とどう生き抜いて出口へと向かうのか、ヒーロー不在のゾンビムービーを是非見てみてください。